「医者にいってカウンセリング受けてきた」
いじめ、自殺問題が連日のニュースになる毎日。
オレには無理な職業、教師。
荷が重過ぎる。
彼は5年も前からのお客さんで、中学校の先生である。
俗に言う問題児を担当させられ、体も心も本音で子供達と向かい合う。
彼はよく言う、
「あいつらとバイクの話すると、目が輝くんだよね〜バイク乗せてみたいなぁ」
もう卒業したが、また次の厄介者の世話が待っていた。
「オレもこんな毎日でストレス溜まって何にもやる気無し、
バイクも乗る気力もなくてしばらく乗ってないんだ」
それでお医者様に。うつの少し前だとのこと。
さらに、
「バイク屋に来ると癒されるから部活サボって来たんだ〜」
あーでもない、こーでもない、幼稚なバイク談義。
オレが目指す所の一つ。
バイクを通して楽しんで、癒されて。核心である。ありがたい。はけ口で結構!
秋の眩しい西陽が真横から店内へ差し込む夕暮れ。
彼の目も輝きを取り戻した様。
「そろそろ時間、よし、がんばっかな!6時半からまた学校で通学路見回り!」
・・・ただの時間調整に当店へ???
オレ忙しいんだけど・・・まあいいか。